坊守日記(12月)【更新12月1日】

2024年02月02日(金)  07:21

坊守日記(2月)

kanako.jpg暖かい日が2・3日続くと急に厳しい寒さがお訪れたりと、不安定な天候が

続いています。くれぐれも、ご自愛してください。

 坊守は、30年以上前、京都の中央仏教学院を卒業して、京都から埼玉の実家に帰省

しました。その時に京都から大きな荷物、例えば、洗濯機・冷蔵庫・布団・テーブル・

自転車・・を、当時の彼氏(現在の住職)が、ワゴンに積んで届けてくれるということ

になり、父に恐る恐る、電話で

 「あのね、お付き合いしている方が、大きな荷物は、ワゴンに積んで、埼玉まで運ん

  でくれるって」

と、話しをしました。

 初めて彼氏がいることを父に打ち明けました。

 きっと「なんで、彼氏に引越しを頼むんだー」と、怒鳴られることだと思っていまし

たが「そーかー、わかった、帰る日が決まったら、連絡しなさい。じゃ、お母さんと変

わるから」と言い、母に変わってしまいました。

 父と違い母は、質問攻めでした。

 名前は?年は?お寺の息子さん?どこの出身?と、弾丸のように聞かれ、佐賀県伊万

里市だと、答えた途端、結婚なんて考えていなかったのに「佳奈子は遠くにお嫁に行く

んだ、いやだ、なんだ」と涙声にまでなったので、

「今回は、引っ越し屋さんに頼むと代金が高いから、お手伝いしてくれるだけだから」

いっぱい説明をして、母を落ち着かせることが、一苦労だったことを思い出しました。

 なぜ、急に、坊守はこのことを思い出したか?

 先日、おじさんの家に、新年のご挨拶に行った時のことです。

  父「車で一緒に京都へ、佳奈子(坊守)の引越しの手伝いと、迎えに行ってくれるかー」

 おじ「いいよー」

 後日、

  父「いるんだってよー、荷物運んでくれるのが」

と、おじさんに話しをした時のことを、教えてくれました。

 おじさんから聞かなかったら、父が坊守を京都に迎えに来る予定にしていたことを、知

ることはありませんでした。2月16日は、父の7回忌です。生きていたら「話してくれ

たら、お父さんに迎えに来て!と頼んだのに~」と、可愛い57歳の娘(笑)役をすること

もできたかもしれません。親不幸してしまったことだと、30年以上も経って、気がつか

せてもらいました。

 寺友クラブ主催の「新年会」では、「今日、お寺にお参りして来た」と誰かに伝えてほ

しいとお話ししました。会話をしないと伝わらない時があることを、今回、坊守は学んだ

からです。お父さん、ありがとうございました。